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WPMピッチャー各種再入荷いたしました (2019.5.10)

道具のはなし

カフェでバリスタを見ていると、様々な道具を使い一杯のコーヒーをいれています。よく見かける器具から、カウンターの外からではなかなか見えないあんなパーツのことも知ってみましょう。きっとカフェでバリスタを見るのが楽しくなるはず。自分でエスプレッソを落とすかたはなおさらです。よく知っているはずの器具でも、実は知らなかったあんなことも?ビギナーのかたからプロのバリスタまで、きっと新たな発見があるはずです。

 

Knockbox

 

ノックボックス

エスプレッソを抽出し終った粉を捨てるためのボックスです。金属、あるいは樹脂製の箱の中心部にラバーコーティングされた棒が通っているのが一般的。その名の通りポルタフィルターをこのラバーの棒にノック(叩く)することによって、バスケット内で固まった抽出後の粉を取り出す仕組みです。ノックボックスには分解できるものとそうでないものがあり、分解できるもののほうが細部まで洗えるため衛生的。なお、ノックし終わったあとのバスケットは専用の乾いたタオルでキレイに拭きましょう。

 

Portafilter / FIlterbasket

 

ポルタフィルター

エスプレッソマシンとバリスタとの接点となる器具です。フィルターバスケットをセットするためのもので、大きなハンドルが付いています。この器具をエスプレッソマシンから取り外し、バスケット内に粉を入れます。それからディストリビューテング、タンピングを行なったのちグループヘッドにはめてエスプレッソを抽出します。なお、ポルタフィルターのサイズによって適合するバスケットが変わってきます。家庭用の49mmから業務用で58mmまでが比較的一般的でしょうか。これに合わせてバスケットを、延いてはタンパーやディストリビューターを選ぶ必要があります。また、バスケットをはめる部分の底面の形状にも、主に3つの種類があります。ひとつはシングルスパウト。中心から左ないしは右に向かってひとつのスパウトがついているタイプです。主にシングルショットのエスプレッソを抽出するときに使います。次にダブルスパウト。中心から左右に向かってスパウトがついているタイプで、プロのバリスタたちがメインで使うのがこちらです。シングルとダブルを使い分けてしまうと、それぞれで同じ味を出すのが非常に困難。そのためこのダブルスパウトのみを使うというお店が非常に多いのです。最後がボトムレス。ネイキッドとも呼ばれるこのタイプは、その名の通りそもそも底がありません。もともとは抽出の状態を見る実験用に作られたボトムレスは、正しく抽出できた時の見た目の美しさや、汚れのたまりがちなスパウトがないことから、近年使うお店が増えています。

 

フィルターバスケット

ポルタフィルターにはめて使うのがこのフィルターバスケット。単にバスケットとも。ポアオーバーに使うペーパーと同様の役割をします。サイズのバリエーションがあり、ポルタフィルターのサイズに合わせて選ぶ必要があります。一番多く流通しているのが、業務用として一般的な58mmサイズ。よりエスプレッソの再現性を求めるのであれば、メーカー純正よりも精度の高い他社メーカーのものがオススメです。高精度のものの多くは、1/10mmの精度でつくられており、それに合わせたタンパーを使うことでより粉全体からバランスよく抽出できるようになります。これによって高い再現性を実現できるのです。そうしたものの中には底面にある7800個以上の小さなホールをμ単位で開けているものもあり、より高い精度での抽出ができるようになっています。また、フィルターバスケットには粉量に合わせた深さのバリエーションがあり、求める味やお店のオペレーション等によって使い分けます。なお、粉量の少ないシングル用のバスケットは形状も異なります。さらに、フィルターバスケットの側面にはポルタフィルターに固定するための溝が付いているものとそうでないものがあります。溝が付いているリッジドタイプは、ポルタフィルターにしっかり固定されるものの溝にタンパーが引っかかったり粉が入り込み、抽出に影響を与える可能性があります。一方で溝のないリッジレスタイプは、リッジドのデメリットを解消しているものの、ノックの時にポルタフィルターから外れやすいという難点があります。フィルターバスケットはタンピングや抽出時の圧力によって底面が徐々に湾曲してくるため、1年を目安に交換が必要です。

 

Tampingmat / Distributor / Tamper

 

タンピングマット

タンピングをする際、ポルタフィルターや机などを傷つけないようにするためのマット。タンパーやディストリビューターを直接置くことも。机の上だけをガードするフラットタイプや、角もガードするL字タイプがあり、好みや環境に応じて選べるようになっています。

 

ディストリビューター

ドーシングのあとに粉をならす作業、ディストリビューションに使うツール。数年前に発明され、バリスタの世界大会で使われてから一気に広まりました。ポルタフィルターのバスケット部に乗せてくるくると回すと、バスケット内の粉を均一に分配する仕組み。なお、一般的なものは粉と接触する面の高さを調整することができ、適切な高さに調節することで粉に最低限の圧力しかかけずに均一に分配することができます。その一方で、高さが足りないとそもそも粉に触れない箇所が出てきたり、あるいは一部のみに圧力がかかり過ぎて抽出が偏ってしまいます。粉と接触する面の形状や、高さの調整方法もメーカーによってさまざまで、現在も進化を続けている器具です。

 

タンパー

バスケット内の粉を押し固める作業であるタンピングをするための器具。タンピングを行うことによってバスケット内の密度が一定に近づき、適切な抽出ができるようになります。タンパーは主にハンドル部とベース部の二つのパーツに分かれ、同じメーカーのものであれば付け替えることができるものがほとんどです。ハンドル部は主に見た目と持ちやすさを担います。さまざまなカラーや形状があり、自分に合うものを選ぶことができます。一方のベース部ではサイズを選ぶことができます。サイズは幅広くありますが、自身の使っているフィルターバスケットに適するものを選びましょう。フィルターバスケットと同様、業務用として最も一般的なのは58mmサイズ。精密なバスケットを使っているなら、1/10mm単位でバスケットにあったものを選ぶと良いでしょう。そうすることで粉面全体を均一に押し固めることができます。一方あまりにギリギリのサイズだと、タンパーのわずかな傾きでバスケットに引っかかったりバスケット内が真空になってしまうことも。最大でも58.458.5mmがよく使われるサイズのようです。また、底面の形状に関してもさまざまなものがあります。最もベーシックなのは平らになっているフラット。まっすぐタンピングができれば最高のエスプレッソを抽出できますが、タンパーが傾いてしまうと粉面が斜めになってしまうため抽出も不均一になってしまいます。一方で湾曲しているコンベックス(カーブ)は、多少タンパーが傾いても影響を受けにくいため、ビギナーや複数人でタンピングする店舗には最適です。ただし構造的に全体を均一に押し固めることはできないため、均一な抽出という点ではフラットに劣ります。また、そのほかにも独自の形状のベースを出しているメーカーもあります。さらに、最近ではフラットタンパーと呼ばれる新しいタンパーも出てきています。ディストリビューターと同様のハンドルが付いており、事前に高さを調節することで、バスケットの淵にハンドルが引っかかり常にまっすぐな一定のタンピングができる仕組みです。大勢でタンピングをするような店舗に最適なほか、バリスタの身体を痛めにくいとの研究結果も出ています。最初に高さを調整するのが少し難しいのが難点です。

 

Grouphead / Showerscreen / Gasket

 

グループヘッド

エスプレッソマシンの、ポルタフィルターをはめる部分のこと。単にグループとも。内部にはシャワースクリーンとガスケットが取り付けられています。一般的にはお店の規模や用途に応じて13グループのマシンが広く使用されていますが、多いものでは4つや5つあるカスタムマシンも。グループヘッドごとに抽出量などを設定することができるマシンもあります。さらに最近のモデルでは、グループヘッドごとに温度や圧力の設定ができる非常に高性能なものも。

 

ガスケット

グループヘッド内に取り付けられたパッキン。ポルタフィルターをマシンのグループヘッドに取り付けて抽出する際、圧力によって水が漏れるのを防ぎます。一般的にはラバー製のものが多く、しばらく使用していると熱などの影響で徐々に硬化してくるため、6ヶ月を目安に交換が必要です。なお硬化してくると取り外すのが大変だったり、徐々に密閉しきれなくなってきます。それを防ぐために使用による硬化の少ないシリコン製のガスケットを出しているメーカーもあります。

 

シャワースクリーン

エスプレッソマシンの、お湯が出てくる部分に取り付けられているパーツです。シャワーフィルター、シャワープレートとも。このパーツがあることでお湯がシャワー状に落ち、全体からバランスの良い抽出が可能になります。穴の開いたプレートに金属製の網を重ねているものが一般的ですが、このタイプのものはしばらく使用していると網の中に粉が入り込んで取れなくなってしまうことも。こうなってしまうと水もうまくシャワー状になりません。これを防ぐような、プレートに細かい穴を開けただけのタイプのものもあります。ただし、水圧で湾曲してしまうこともあるため、どちらにしろ定期的な交換が必須です。

 

Scale

 

スケール

近年のコーヒーショップに欠かせないのがこのスケール。豆や粉の重さから、ミルクの重さ、抽出中・抽出後の液体の重さまで、測れるところはできるだけ測ります。特にエスプレッソの場合、粉の0.1gで抽出が変わってきますし、クレマがあるため見た目では抽出量がわかりにくい。スケールによって繊細なレシピが可能になったり高い再現性を確保することができるのです。ちなみに、コーヒー用のスケールにはおそらくすべてにタイマーが付いており、時間も同時に計れるようになっています。エスプレッソだけでなく、ポアオーバーでも重さや時間を計るのが今のスタンダードです。また、エスプレッソの抽出では、抽出中に絶えず細かく増え続ける抽出量をリアルタイムで測る必要があります。そのためエスプレッソに向けたスケールは、非常に反応が早いのが特徴です。

 

Milkpitcher

 

ミルクピッチャー

ラテアートをするために必須の道具です。単にピッチャー、またミルクジャグとも。これにミルクを入れてスチームをすることで、スチームミルクを作ります。プロのバリスタはスチームによって入れる空気の量を調整し、カフェラテ、カプチーノ、フラットホワイトなどを作り分けます。また、これを使ってエスプレッソにスチームミルクをそそぎ入れることにより、キレイなラテアートを描きます。くちばし部分(スパウト)やハンドル、はたまたボディそのものの形状や、重さ、色などはメーカーによってさまざま。世のラテアーティストたちは常日頃から自分に最適なピッチャーを探し求めています。